小説『ヤマモリモナコGP』26

ヤマモリモナコと「ステキな結婚式~その9~」

目の前には料理が運ばれて来た。
和洋折衷。ステーキもあるのに茶碗蒸しやエビチリまで出て来た。
これまたすごいボリュームだ。
いつもの2倍位の量と種類だ。
みんな全部食べるんだろうか。
今回のの結婚式は、全てが3Lサイズだ。
式はまことしやかに進んで行く。
式中に挨拶する人もいつもの倍だ。
もう15人目位だろうか?
「ええー、春の訪れと共に、お二人はとても明るいニュースを運んで来てくれました。こうして式に参加できることにこの上ない幸せを感じる事が出来るのです。云々。」
この人はどうやら、新郎の上司、つまり校長先生らしい。
そして、この挨拶にたどり着くまでにもう5分位しゃべっている。

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ヤマモリモナコと「ステキな結婚式~その8~」

結婚式が始まった。
司会者は、新郎の知り合いに頼んだそうだ。
かなり濃い目のエキゾチックな顔立ちをした男性だ。
簡単な挨拶を済ませた後、彼は片手を挙げて声を張り上げた。
「それでは、新郎新婦の入場です!!大きな拍手でお迎え下さい!」
新郎と新婦が入り口から入って来る。
うーん。有華は元々美人だから、今日はますます磨きがかかってる。
何てったって今日の主役なんだから。
それにしても、この拍手。いつもの2倍以上の参列者だから大迫力だ。

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ヤマモリモナコと「ステキな結婚式~その7~」

2人とも大喜びしてくれた。
「あ、じゃあ、ここでちょっと読んでもらって良いですか?」
「良いですよ。」
周りの人達に聞こえないように声を落として読む。
「少年は、太陽がじりじり照りつける道を歩いて行きました。そこに、おばあさんがやって来ました。『どうしたんだい、坊や?』」
「おおっ!上手いじゃない。」
「素晴しい!是非、お願いします。」
なんと、即興で、催し物に参加する事になってしまった。

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ヤマモリモナコと「ステキな結婚式~その6~」

「実は、今日の結婚式の催し物で、私達楽器を演奏するんです。」
「あら、ステキですね!」
「それで、その演奏に合わせて交代で朗読しようってことになってるんですけど…。」
「あまり練習もしなかったので、うまく行かないね、って話してたんですよ。」
「でも、これはひどすぎない?」
「出ればいいんだよ、出れば。」
また気まずい雰囲気になって来た。
「あの、その朗読するつもりの本を見せてもらえませんか??」
男性が手に持っていた本を見せてもらった。絵本だった。
「もし即興で良ければ、私が本を読みましょうか?そうすれば、お二人共演奏だけになるから大変じゃ無いですよね。」
思い切ってそう言ってみる。

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ヤマモリモナコと「ステキな結婚式~その5~」

まだ時間があるので、ロビーに出てみた。正装した2人の男女が本を片手になにやら練習している。結婚式に参列する人なんだろうか。
しかも、台詞の練習をしているのだ。
練習を途中で止めると、女の人が渋い顔をしてぼやいている。
「あーあ、ほんと下手ねえ。あんた。」
「しょうがないだろ。素人なんだから。」
「でもねえ、いくらなんでも、ちょっと人前に見せるのは恥ずかしいなあ。」
「おめでたい席なんだから、お祝いの気持ちが籠もっていれば良いんだよ。」
ちょっと気まずい雰囲気だ。
折角のおめでたい席に、たとえ小さくても喧嘩は良くない。
そこで、2人に話し掛けてみた。
「お芝居の練習中なんですか?」
見知らぬ人に声を掛けられて驚いた様子だったが、女性が答えてくれた。

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ヤマモリモナコと「ステキな結婚式~その4~」

会場に到着する頃には雨もすっかり止み、青空が見えて来た。
さっきの大雨が嘘のようだ。
着物に着替えて結婚式場に到着する。既に受付に綺麗な女の人が居たので、御祝儀袋を渡して、台帳に自分の名前と住所を書く。
中に入って驚いた。
300人位の大会場なのだ。しかも、殆ど埋まっている。
どこの有名人と結婚したのだろうか。
有華の旦那様は確か、学校の先生じゃなかっただろうか??
今まで行った結婚式の中でも圧倒的に大人数である。

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ヤマモリモナコと「ステキな結婚式~その3~」

「うわ、暑い。」
オギナハ県の飛行場に着くと、周りはすっかり真夏である。
住宅地には色鮮やかなブーゲンビリアの花が咲いている。
東京はまだ桜が散ったばかりなのに。
「同じ日本とは思えない…。」
思わず呟く。
空港から外に出ると、雨が降っている。
しかもスコールような大雨だ。
あまりの気候のギャップに、まず、持って来た服の選択を間違えたことに気が付いた。
とは言え、今日結婚式に出てホテルに2泊し、明後日には帰ってしまうのだが。
まあ、普段着は袖まくりしてやり過ごすか、安いTシャツを買うのも良いかもしれない。

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ヤマモリモナコと「ステキな結婚式~その2~」

有華に電話した。電話越しの有華は申し訳なさそうに謝った。
「司会お願い出来なかったのに、オギナハ県まで来てもらっちゃって、ごめんね。」
「いいよいいよ。呼んでもらえて嬉しいし、オギナハ県って1度行ってみたかったし。」
「そう言ってもらえると嬉しいけど。」
「今から楽しみにしてるよ。」
「あのね、みんなの結婚式と、ちょっと違うかもしれないけど…、多分楽しいから…是非来てね。」
多分、とはどう言う意味なのか良くわからなかったが、とにかく有華の結婚式を祝ってあげたい。飛行機でオギナハ県に向かい、結婚式場に向かう。

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ヤマモリモナコと「なんともステキな結婚式」~その1~

友人の有華が結婚する事になり、招待状が送られて来た。
結婚式はオギナハ県で開催するらしい。
旦那様がオギナハ県出身だからだそうだ。
有華は本当なら私に司会を頼みたかったらしいが、旦那が他の人を頼んだので、友達として是非来て欲しい、と言ってきた。
「私が結婚式を挙げる時は、好子に司会を頼むの。」
と前から話していた手前、気を遣ってくれたようだ。

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